新型ノロウイルスに要注意
驚異的に食中毒の感染源となっているノロウイルスは11月～2月、特に１月頃に大流行します。
しかし、去年・今年は例年のノロウイルスとちょっと違います。
川崎市内の感染性胃腸炎患者の糞便から新型ノロウイルスが確認され、そのことから「G2.17 Kawasaki 2014」と、川崎市の表記入りで名前が付けられました。
この「G2.17 Kawasaki 2014」ノロウイルスは、変種のウイルスであるためにとても発病しやすいという特徴を持っています。
なぜ新型ノロウイルスは怖いのか
普段私たちは、ノロウイルスに限らず、知らず知らずの間に発病しない程度のウイルスが、主に口などから体内に入りこんでいます。
この体内に入り込んだウイルスを、免疫は記憶していて効果的に働いてくれます。
インフルエンザウイルスが数百個以上のウイルスで発病するのに対して、ノロウイルスは、たった数十個のウイルスで発病してしまいます。
ノロウイルスは、発病しやすいウイルスに変わりはないのですが、今まで経験した「免疫」としての対ウイルス効果があるため、発病に至らなかったり、発病しても割と軽く済んだりしていました。
ノロウイルスは進化（変異体を作る）するウイルスです
しかし、免疫と戦った情報などを共有して「変異体」をつくることができるウイルスの一種であるノロウイルスは、
その変異体を作って、免疫から回避してしまいます。
ノロウイルスのグループの種類
ノロウイルスのグループは大きく分類すると５種あります。それぞれの特徴を簡単にまとめてみました。
G1グループ ノロウイルス：人に感染
G2グループ ノロウイルス：人以外に豚にも感染
G3グループ ノロウイルス：ウシやヒツジに感染
G4グループ ノロウイルス：人に感染
G5グループ ノロウイルス：ウシやヒツジに感染
特にG2グループのノロウイルスはヒト以外にも感染するウイルスなので、肉を調理する際、しっかり中まで火を通す必要があります。
ノロウイルスの主流の入れ替わり
例年ノロウイルスは、「G2.4」という型で2006年以降主流となってきたウイルスです。
しかし、2014年１月に発見されたノロウイルスG2.17 Kawasaki 2014は変異体ウイルスです。
同じG2グループでも違うウイルスとして免疫が認識するため、免疫が効果的に働くことができません。
「G2.4」のノロウイルスでは感染・発病に至らないウイルスの量でも、「G2.17 Kawasaki 2014」では簡単に発病してしまうそうです。
ウイルスにも対応！衛生管理にはファスターバスター 小さなお子さんがいらっしゃる場所や、 高い衛生管理の必要な飲食店、福祉施設などにおすすめです。
今年の「G2.17 Kawasaki 2014」ノロウイルスはココが怖い！
今年のノロウイルスは、体内のウイルスに対して防衛である「免疫」が機能しないことが、一番怖いところであります。
「免疫」は今まで経験したウイルスに対し防御する効果であるため、経験してないウイルスに対してはまるで無防備で、かかり易く・症状も例年より重くなる可能性があるので注意が必要でです。
新型のノロウイルスは潜伏期間が数十時間～数日！
とても短くなっています。
また、インフルエンザと相乗的に流行してますので、注意が必要です。
ノロウイルス・衛生 よくある質問！
Q：猛威のノロウイルス！感染するとどうなるの？
A：下のコラムでは、以前、感染発病から３次感染までのお話をノンフィクションで掲載しています。
おう吐物などで、増殖したノロウイルスは非常に感染リスクが増大しますので注意が必要です。
ノロウイルス感染の体験 おう吐物から二次感染へ
Q：免疫力を向上させる方法はあるの？
A：免疫だけでノロウイルスを完全に防ぐことはできません。しかし、少量のウイルスが侵入した場合に発病のリスクを軽減させることは大切です。
免疫力を上げるナチュラルキラー細胞を活性化させよう
Q：アルコールがノロに効かないってホント？
A：ノロウイルスは構造上の理由から、純粋なアルコールだけでは思った効果が得られません。下のコラムで、詳しい内容を掲載しています。是非ご覧ください。
食品添加物使用のアルコール製剤「アルティー75」の除菌効果について
Q：効果的な手洗いや衛生管理の方法などありますか？
A：よく保育所や施設の方から衛生管理についてお問合せを頂きます。東京都健康安全センターが発表している「ノロウイルス対策緊急タスクフォース 最終報告」という報告書をもとに手洗いのご紹介を致します。下のコラムを参考にしてください。
